年3回程度を目安に研究会を開催いたします.参加費は無料です.
研究者や企業で実務に携わっておられる方など,皆様の講演申込と参加を募集します.
講演募集について / 過去の記録 / SIG-KSTの記録(作成中)
開催日時:2025年3月26日(水) 13:10-17:30
開催場所:
東京大学 本郷キャンパス(東京都文京区) 工3号館 33号講義室
+オンラインのハイブリッド開催(オンライン参加申込者に詳細を連絡します)
参加申込:(終了)
今回は下記内容の電子メール送信にて参加申込をお願いします。
プログラム
12:45頃 オンライン受付開始
13:10-13:15 開会と開催方法についての説明
13:15-13:45 一般講演1(SIG-MAKS-002-01)
ニュース中心のクロスワードパズルの自動生成:制約充足最適化問題による定式化
馬嶋海斗,○石原祥太郎(日経新聞)
概要:クロスワードパズルは,伝統的な娯楽性や語彙力・言語能力の向上を促す教育的役割があり,新聞社で長年にわたり読者との重要な接点として位置づけられてきた.本研究では,読者の関心に応じたパーソナライズの要請に応えるため,特定のニュース由来の単語を多く盛り込んだクロスワードパズル自動生成の枠組みを提案する.パズルの生成には高度な専門性が必要とされるが,制約充足最適化問題による定式化で,効率的かつ柔軟な生成が実現できると示した.生成確率・時間の定量評価やパズル作成者による定性評価を通じて枠組みの有効性を確認し,課題と今後の展望も議論した.
13:45-14:15 一般講演2(SIG-MAKS-002-02)
需要変動に対応するシミュレーションベースのサービスビジネスプロセス設計手法
○鈴木陽一郎,稗方和夫(東京大)
概要:想定されるビジネス環境において、目標とするビジネスプロセスを実現するためには、目標達成に有効なプロセス設計要素やその設定を理解する能力、およびそれらの組み合わせから導き出される複数の選択肢の中から最適なものを選択する能力が不可欠である。需要変動など外部環境に起因する不確実性に対処するサービス業では、この不確実性の影響を考慮した業務プロセスの設計が必要である。そこで、本研究では、ある企業のIT部門において、周期的・非周期的な需要に対応する業務プロセスをケーススタディすることで、離散事象シミュレーションに基づく業務プロセス設計手法を提案する。ケーススタディの結果、提案手法は効果的な設計パラメータのセットとその設定、および目標に対する最適なビジネスプロセスを効率的に特定することができた。
14:15-14:45 一般講演3(SIG-MAKS-002-03)
積込待機時間中の準備作業を考慮した油圧ショベルの掘削動作計画
〇松田恭岳,谷島諒丞,王永東,ルイ笠原純ユネス,安琪,山下淳(東京大),永谷圭司(筑波大)
概要:建設業の生産性向上を目的として,施工の自動化が注目されている.掘削工事では,土砂の運搬中など積込地点にダンプトラックが不在時は,油圧ショベルで土砂の積込ができない積込待機時間が発生するが,この時間を活用し準備作業を行い,工期の短縮を図るような研究はされていない.本研究では,準備作業の内容を考慮して掘削工事をモデル化し,作業手順をスケジューリング問題を解くことにより最適化するアプローチを提案する.
14:45-15:15 一般講演4(SIG-MAKS-002-04)
RPAボットの知識共有と再利用を支援する高精度検索機能の要件分析
〇内田章貴,中川博之(岡山大)
概要:RPA(Robotic Process Automation)では,既存のRPAボットを活用する「再利用型開発」が有効である.しかし,適切なボットを迅速に特定することが困難であるという課題がある.本研究では,RPAボットに関する知識の蓄積・共有を促進するため,高精度な検索機能の要件を分析し,処理内容に基づくカテゴリ分類を活用した検索手法を提案する.本手法により,知識の活用が容易となり,RPAボットの再利用型開発の効率化が期待される.
15:15-15:30 休憩
15:30-16:00 一般講演5(SIG-MAKS-002-05)
半導体製造装置の保守作業における熟練作業性および重要性の評価に関する基礎検討
○沼田崇志,會下拓実,渡邊昂城,中道拓也,大木佑哉,三谷佳一(日立製作所),属優作,中村悠介,佐藤浩平(日立ハイテク)
概要:半導体製造装置の保守作業の成否は,保守作業員の技能に依存する一方で,装置の稼働率ひいては生産性向上に影響する。近年,保守作業の熟練者不足が深刻化しており,未熟練者の作業支援や早期育成が強く求められている。本研究では,半導体製造装置の保守作業の中で優先的に現場作業や習熟を支援すべき作業を見極めるため,熟練作業性と重要性をそれぞれ評価する方法を提案し,実作業を評価することで,熟練作業性や重要性が高い作業の抽出を試みた。
16:00-16:30 一般講演6(SIG-MAKS-002-06)
熟練技能者技能の形式知化及びその体系化手法の提案
◯栗田恒雄,小倉一朗,梶野智史,瀬渡直樹,古川慈之,ヘルワンジョニー,三坂孝志(産総研)
概要:少子高齢化が加速する日本では、労働力不足の解消のためにAI、DXを活用した技能継承や、製造工程の自動化が期待されている。ここでは、AI、DX技術を活用した技能継承、自動化を行うための基盤的な試みとして、技能者が持つ技能や、加工条件、加工状態などに関連する知識を抽出、形式知化し、それらを体系化するための手法を提案する。同手法により技能を共有知化することで、効率的な技能伝承及び、異分野事業者が共通認識の下で連携した精度の高いAIツールの開発や普及を促進できる環境の構築を目指す。
16:30-17:00 一般講演7(SIG-MAKS-002-07)
作業品質向上を実現するヒト-モノインタラクション計測および作業支援技術
〇渡邊昂城,永田真斗,川俣良太,大木佑哉,池田直仁(日立製作所)
概要:熟練労働者の減少に伴い、非熟練者の作業品質向上が求められている。本研究では、作業支援技術の向上に不可欠な現場作業の計測・分析手法に着目し、作業者姿勢と物体姿勢を同時に捉えるヒト-モノインタラクション計測技術を開発した。本技術を用いたリアルタイム作業支援の効果検証によって、作業者の作業品質への意識を高められることを確認し、作業品質の向上に寄与する可能性が示された。
17:00-17:30 一般講演8(SIG-MAKS-002-08)
経験駆動型人工知能による発想の可能性に関する基礎研究
○持田信治(流通科学大)
概要:近年の人工知能の発展に伴い、コンピュータによる創造の可能性への期待が高まっている。しかし、そもそも人間はどのように創造的な活動を行うのかと言う疑問が生じる。そこで、本研究は人の経験情報を蓄積して評価する能力の模擬を行い、次ぎに、人が新しい価値を創造するメカニズムの解明と人工知能による創造の可能性を解明する基礎研究を提案する。
17:30 閉会
講演募集:(終了)
講演申込・原稿提出の方法や発表形式等については,下記リンク先をご参照下さい.なお,プログラム確定後の申込取下げはお控えください.
講演申込期限:2025年3月5日(水)13:00(終了)
原稿提出期限:2025年3月19日(水)13:00(終了)
開催日時:2024年12月20日(金) 9:30-12:30
人工知能学会合同研究会にて開催(合同研究会は12月20日(金)~21日(土))
同日13:55-14:45に合同企画の招待講演、15:00-15:40に研究会招待講演あり
開催場所:
慶應義塾大学 日吉キャンパス(神奈川県横浜市) 来往舎(F会場)
+オンラインのハイブリッド開催(合同研究会オンライン参加登録をお願いします)
参加申込:(終了)
今回は合同研究会Webサイトでの参加申込をお願いします.
上記リンク先から現地参加(12/16締切)かオンライン参加のいずれかで登録してください.
プログラム
09:15頃 オンライン受付開始
09:30-09:35 開会挨拶と注意事項の説明
09:35-09:55 一般講演1(SIG-MAKS-001-01)
製造現場のIoT活用に向けた画像処理とつながる工場モデルラボへの実装
○古川慈之(産総研)
概要:企業内の業務に関する知識・技術・技能の伝承を支援するために,まずはそれらの可視化と分析,さらには新たな知識の獲得とそれを活用した作業の定型化・自動化が重要である.既報では,IoT技術を活用した製造現場の活動可視化および状態認識に基づく自動通知の事例について紹介し,このような研究開発を推進しながらその成果を産業界に発信するための製造現場の模擬環境構築について紹介した.本稿では,その続報としてIoT活用における画像処理の適用とそれを用いた模擬環境の機能拡張について紹介する.
09:55-10:15 一般講演2(SIG-MAKS-001-02)
離散イベントシミュレーションによる多品種混流生産の中間在庫の最適化
○佐々木健太,宇野健介,笈田佳彰(富士通),中川将士,松永親幸(ヤマハ熊本),加藤雅彦(ヤマハ発),中島拓也,稗方和夫(東京大)
概要:多品種混流生産を行う製造工程には、生産数のばらつき、設備故障、感染症発生等の不確実性があり、生産停止や欠品、残業による従業員負荷増大の要因となっている。不確実性の影響を抑える主要な手段に中間在庫があり、製造現場のノウハウに基づき、在庫数の意思決定が行われている。一方で、複雑な製造工程で、設備故障等の不確実性を考慮し、多数の品種の適切な在庫数を決定することは困難であり、数理的なモデルに基づくアプローチが求められている。本研究では、離散イベントシミュレーションにより製造工程をモデル化し、中間在庫数を最適化する。実工場の情報を踏まえたシナリオで工場のパフォーマンスを評価し、手法の有効性を確認する。
10:15-10:35 一般講演3(SIG-MAKS-001-03)
暗黙知抽出・技術技能伝承モデル
○藪谷理絵(電通総研)
概要:わが国においては世界に先駆けて少子高齢化・人口減少・労働力不足が著しい. 長年の経験で培った知識技術は熟練者の退職と同時に消失の一途を辿っている.この状態が問題視され久しいが先陣を切って継続的な技術伝承活動を行う企業は少ない.また暗黙知抽出,伝承の仕方は軽視され知識技術蓄積は困難を極めている. しかし先人達の築いた叡智は未来へ繋いでいかなければならない.このような背景から熟練者の深層にある暗黙知を引き出す手法を確立(FA暗黙知法),生産性の高い伝承を考案.如何に効率的に暗黙知を抽出し熟練者から未習熟者へ技術技能を伝承するかの実証実験を実施.本稿では実験の評価結果から暗黙知抽出・技術技能伝承モデルについて述べる.本活動は5年間継続的に技術伝承に取組む会社の成功事例である.
10:35-10:55 一般講演4(SIG-MAKS-001-04)
気候変動DX投資額算出モデルと投資意思決定フレームワークの提案
○西岡典生,田中謙司(東京大)
概要:ESG経営の一環で気候変動対策が企業で積極的に取り組まれるとともに、関連するDX投資が注目されている。しかし、現状は気候変動対策のためのDX投資額算出の標準となる手法が確立されていない。本研究では気候変動DX投資額を算出するモデルと、その投資意思決定プロセスを規定したフレームワークを提案する。2つのケーススタディを通して、ITインフラストラクチャと、システムに紐づく施策から実現されるCO2削減インパクトを考慮することが投資評価に与える影響を示す。
10:55-11:05 休憩
11:05-11:25 一般講演5(SIG-MAKS-001-05)
ベイジアンネットワークによる感度分析を用いた製造データの不具合要因解析システムの構築
○上杉真太郎(UACJ),本村陽一(産総研),浅田勝義,大町奈央子,磯田祐世,岩瀬銀二,山本祐樹(UACJ)
概要:本講演では、製造データの解析にベイジアンネットワークを活用し、解析精度と現象理解の向上を目指したシステムの構築について報告する。本システムでは、データスキーマや解析条件にリフレクション・リフレームの構造を取り入れている。さらに、解析結果の分析や解釈を支援するために、ベイジアンネットワーク解析で用いられる感度分析を容易にするフレームワークを提案する。
11:25-11:45 一般講演6(SIG-MAKS-001-06)
共起ネットワークを活用した文脈理解の補正によるRAGシステムの回答精度向上
○岩瀬銀二,大町奈央子,浅田勝義,磯田祐世,上杉真太郎,山本佑樹(UACJ)
概要:近年、様々な領域でRetrieval-Augmented Generation(RAG)システムによるデータ利活用方法が注目されている。企業間においても社内に蓄積された知識と技能を有効活用するために導入する動きが活発化している。しかし、一般的なRAGシステムには、クエリと関連性の高い情報の選び方に課題があり、回答精度の向上が求められている。本発表では、RAGに共起ネットワークを組み合わせることで、文脈理解が必要な質問に対して情報を補正して回答精度を向上させる新たなアプローチを提案する。
11:45-12:05 一般講演7(SIG-MAKS-001-07)
科学コミュニケーターのファシリテーションにおける暗黙的ナレッジの形式知化~異質性と不確実性の高いナレッジの共有のためのモデル化
○佐久間紘樹,中尾晃太郎,瀬戸翔吾,力石武信(未来館),山下和也,井上恵,本村陽一(産総研)
概要:教育やコーチングなど顧客の主体性の喚起が提供価値となる分野では、ナレッジに顧客特性や状況依存性などケース間の異質性と不確実性が大きい要素が含まれる。そのようなナレッジのマネジメントに応用しうる実践を報告する。本研究では、日本科学未来館のワークショップを対象とし、ファシリテーターに求められる技能や暗黙知の形式知化を試みた。熟練者がどんな「学びの場」を目指し、どう介入するかをワークフローに書き起こした。作成過程での熟練者の気づきとフローを見た初心者の反応も調査し、スキル熟達に向けたワークフローの作成方法、日常業務における運用可能性と実践者の振り返りや熟達を支援するシステムへの展開について議論する。
12:05-12:25 一般講演8(SIG-MAKS-001-08)
知識と技能のモデル化と活用研究会の設立にあたって
○稗方和夫(東京大),古川慈之(産総研)
概要:知識と技能のモデル化と活用研究会(SIG-MAKS)は、2007年設立の知識・技術・技能の伝承支援研究会(SIG-KST)を前身として、2024年度に新しく設置された研究会である。SIG-MAKSは、SIG-KSTで議論されてきた知識や技能のモデル化とモデルの活用に重きを置き、データによるモデル化、シミュレーション的なモデル、回帰などパラメトリックなモデルなど、ビジネスの中でモデルの構築と活用をどのように行うかに取り組む。本発表では、SIG-MAKSの設立にあたっての趣旨と今後の方向性を述べる。
12:25-12:30 閉会挨拶と事務連絡
参考:合同企画招待講演@協生館2階藤原洋記念ホール
13:55-14:45 「テクノロジーを通して描く未来の社会システム」
参考:研究会招待講演@協生館2階藤原洋記念ホール
15:00-15:40 MAKS招待講演「知識と技能の伝承支援からモデル化と活用に向けた展開」
講演募集(終了)
今回は専用Webページ(下記リンク先)で講演申込と原稿提出を受け付けます.
合同研究会用申込Webページ(終了)
講演申込・投稿の方法は上記Webページ経由となりますが,それ以外の発表形式等については,下記リンク先をご参照下さい.
講演申込期限:2024年11月8日(金)13:00(終了)
合同研究会での開催のため通常より期限を早く設定しています.プログラム確定後の申込取下げはお控えください.
原稿提出期限:2024年12月13日(金)13:00(終了)
主査:稗方 和夫(東京大学)
主幹事:古川 慈之(産業技術総合研究所)
幹事
青島 大悟(株式会社ツールラボ)
坂口 憲一(株式会社テクノソリューション)
松尾 宏平(海上技術安全研究所)
笈田 佳彰(富士通株式会社)